かつて、京大の数学は「論証の京大」と呼ばれ、難しい問題が6問並んでいました。
しかし、医療技術短期大学が2003年に京大医学部保健学科として編入されると、入試問題の難易度の変動が始まりました。
当然のことながら、同じ問題で入試を実行することはできず、当初は保健学科には甲、それ以外の理系学部には乙の2種類の問題が準備されました。
2種類の入試問題を作り、それを採点するのが面倒だったからか、同じ大学内で別の試験が実施されることに対する批判があったからか、この方式はすぐに廃止され、甲乙は一本化されました。ただし、驚くほど簡単な問題ばかりが出題され、2004年入試では、試験時間は150分になっているのに、40分で満点が取れてしまうような内容だったのです。保健学科以外では満点が続出だっただろうと思います。
その後もしばらくは易しい問題のみの出題が続き、「これで十分選抜できている」との大学側のコメントもありましたが、その真偽は怪しく、何より、こうなると受験生が勉強しなくなるのです。私の塾でも「こんな難しい問題は出ない」とテキストの問題レベルに文句を言った生徒がいました。
良くも悪くも、入試問題が高校以下の教育に大きな影響を与えているのです。
そうして落ち着いたのが、標準問題とかつての京大タイプの問題の融合型出題です。4問が標準問題で2問が京大型という割合が平均的なところで、この4対2の割合は年により変動するようになりました。
かくして、京大の入試問題は易しくなったのです。
ところが、2024年に突然難化しました。まるで2000年以前に戻ったかのような出題になったのです。2025年は、難易度自体は緩和されたものの、6問とも京大タイプの問題が並びました。
これまでの経緯を見ると、2008年に保健学科が人間健康科学科に改称され、京大内部では「人健(ジンケン)」との愛称を得る中、他学部との学力格差が徐々に小さくなってきていたので、これが入試問題の突然の難化と関係があると思われます。
2026年入試はもう間近ですが、どんな問題になるでしょうか、、、

