前回の続きです。
京大の英文解釈は対策が立てやすいのですが、英作文は非常に難しいと思っていました。
まず、日本語自体が難しく、それを英語にするなんて、到底無理だと。
ところが私の友人平野さんが、「京大英作文は8割取れるようになる」と言うので、その方法を聞いてみると、やり方次第では英作でも点が取れるようになるのかもしれないと思うようになりました。
まず、平野さんを紹介しておくと、この方は駿台のトップ講師で、ご自身も「平野塾」という英語の塾を運営されています。
正直言って、すごい人です。
そのことを話す前に、予備校講師についての個人的体験談をしておきます。
私が予備校講師をしていたのは1994年から15年ぐらいの期間でした。18才人口が減り続け、2007年か2008年に大学の定員を下回るという見通しの中、浪人する受験生はみるみる減少し、予備校の経営はどんどんと苦しくなってきていたときのことです。
実際、たくさんあった予備校が次々に倒れていきました。京都予備校、近畿予備校、大阪北予備校、代々木ゼミナール、… といった具合です。
私が勤めていた関西文理学院(通称カンブリ)は最後まで頑張ったと言えますが、2000人以上いた生徒が遂には1000人を割るようになると、毎年億単位の赤字を出すようになりました。
そうなると講師の立場も危うくなります。
予備校講師は基本的に1年契約で、予備校側がいつでも切ることができるようになっていたからです。
その中でも特に厳しい状況にあったのは、時給の高いベテラン講師です。講師の給料は時給いくらという形で決められていましたので、時給が高く、比較的に人気の低い講師からカットされていきました。
具体的には、1980年台以前に予備校講師になった方、当時40代、50代の方の時給は2万円台が平均的なところで、比較的に高かったので、首を切られる可能性が一番高かったのです。
しかし、40代、50代で職を失うのは致命的なので、勢い、職を求めて必死に動くことになりました。
身近では、運よく、高槻中高の先生になった方も2人いましたが、その他は概ね、苦戦でした。Z会京大マスターコースや京進トップシグマといった時給の低いところに流れた方や自ら塾を立ち上げた方もいましたが、このとき予備校の数学科の仲間たちが立ち上げた塾はことごとく潰れました。
こういった経験から予備校講師という仕事が不安定で、しかも楽ではないという印象を持つに至ったわけですが、平野さんのように極めて快適に泳ぎ切っている方もいたわけです。
しかも、平野さんの時給を知って驚きました。
私がイメージする額とは一桁違っていたのです!
信じられますか?
思わず、なぜそんなにもらえるのかと尋ねたときの平野さんの返答がかっこよかったですねぇ!
「私がいると集客できるからよ」
世の中、上には上がいるということです。
さて、京大英作文で8割の得点をする方法を紹介します。
平野さんから聞いた話を再現すると、以下のようになります。
問題文を生徒に読ませて、何が書いてあったかを問うと、大概はわけの分からないことを話し出す。だから、もう一度読んで意味が分かるように話せと要求すると、ましにはなるが、十分に意味がとれているとは言えないことが多い。そこで、もう一度読ませ、聞いた人が理解できるような日本語で説明するように促す。この辺りから、問題文の意味を本人自身が把握でき始めてきているのを感じるようになる。
結局、日本語の意味が分からないまま英語にしようとして生徒が多く、それでは点にならない。
何回か読む中で日本語の意味を掴むことができたら、それをできるだけ平易な英語で表現する。
確かに、そのようにすれば点が取れそうな気がします。
しかし、注意すべきこともあります。
京大の英作文は、英語力さえあれば、すらすらと処理できるというようなものではないということです。むしろ、じっくり考えて取り組まねばならず、ある程度の時間を確保しておくことが必要になります。
ということで、前回の投稿とつながり、英文解釈に時間をかけすぎるのはよくないのです。ボキャブラリーを増やし、長文を読むトレーニングをして、すらすらと読めるようになってほしいです。
ps. 実は今年、京大医学部に受かった山﨑君にも平野塾を勧めました。
彼が高1の終わりごろに京大の医学部に行きたいと言い出したとき、数学は何とかなると思いましたが、英語が弱点だと分かったので、平野さんのところを紹介したのです。
その後、彼の英語の成績は順調に伸び、最後は多少なりとも英語で稼げるぐらいのレベル(京大英語で150点中110点ぐらいは取れるレベル)になりました。
彼曰く、平野さんの授業は納得のいく説明をしてくれる、とのことでした。

