堀川高校普通科廃止について

学校

 大阪のトップ公立高校は北野で、京都のトップは堀川です。

 両者は似ていますが、違うところもあります。

 北野にも、そこに入ることが目標になってしまっていて、入った後、頑張れない生徒が一定数いると聞きますが、その割合が堀川と比べてずっと低いように見えます。これが大きな違いです。

 堀川の場合、成績の上位層は優秀ですが、中位層から急激な劣化が起こっています。

 なぜでしょうか?

 一つには、優秀な生徒の絶対数が京都と大阪では違うのです。

 まず、人口を見ると、京都市が143万人、大阪市が281万人で、大阪は京都の2倍ぐらいです。加えて、堀川に通えるような周辺地域は宇治市18万人、向日市6万人、長岡京市8万人であるのに対して、北野に通える周辺地域は豊中市40万人、吹田市40万人、茨木市29万人、高槻市34万人となっており、結局、北野に通える地域の人口は堀川に通える地域の人口の3倍近くになります。

 ある生徒群の頂点である堀川と、その3倍の生徒群の頂点の北野という差が存在します。

 さらに、京都には一旦、公教育が崩壊した歴史があります。「15歳の春を泣かせるな」というスローガンの下、小学区制を布いた結果、公立高校のレベルが下がり続け、京都府の全公立高校から京大に10人も入れないという事態に陥りました。これに危機感を感じた多くの家庭は中学受験を選択することになりました。これが京都の特殊性です。

 京都のほかでは東京も似たような経験をしており、京都、東京での中学受験率(小学6年生の生徒数に対する中学受験をする生徒数の割合)が他と比べて突出しているのはそのせいです。

 ということで、京都では優秀な生徒の多くが中学受験で抜けてしまっており、その率が大阪より断然高いのです。

 結果として、堀川は北野に対して不利な点が多いと言えます。

 実際、今年の進学実績を見ると、北野からは東大に8人、京大に88人が合格しており、堀川からは東大に4人、京大に53人です。大阪の2番手校が天王寺で、天王寺からは東大に4人、京大に50人が受かっているので、この数字を見る限り、堀川は大阪の2番手校と同格になっています。

 さて、来年から堀川の普通科(定員80人)が廃止になり、探究科の定員が160人から240人に増えます。

 これにより、西京や嵯峨野の上位層になるはずだった生徒が堀川に流れることになるでしょう。したがって進学実績は伸びていくと思います。

 しかし、だからと言って堀川の上位層と下位層の差があまりにも大きいという問題がすぐに解決されるわけではありません。京都の人口は当面、増える傾向にはなく、中学受験熱が急に冷めるとも思えないので。

 ここまで書いてきたことは、能力的に高い層が北野と堀川のどちらに集まりやすいかということについてです。

 その結論は、進学実績が示す通りで、北野の方が上位層が厚いと言えます。

 しかし、京大や東大に合格できるかどうかは能力だけで決まるものではありません。

 もし、私が提唱する授業効率2倍化の方法、反転授業により高校課程を1年半で修了することができたならどうでしょうか?

 現状、堀川では高3の夏休み前に高校課程を修了する進度にしており、高3生たちは命懸けの受験勉強をしています。

 つまり、高3になってからも数ⅢCの新しい分野を学ぶことの負担は大きく、受験勉強にかける時間のうち、多くの部分を数学に費やさざるを得ません。それは、数学の演習不足にもつながりますし、決定的にまずいのは理科の対策が後手に回ることです。本来、理科は投入した時間に比例して成績が伸びるという傾向の強い科目ですが、その時間の投入ができないのです。

 ところが、高校課程を高2の夏ごろに修了することができれば、状況は一変します。受験勉強の仕方自体が変わり、進学実績も劇的に変わるでしょう。

 そうすると、堀川に入ることが目標になってしまっていて、入学後頑張れない生徒は減り、堀川に入って頑張ろうと考える生徒を主流にした新しい文化が生じることになるでしょう。

  

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