数ⅠAと数ⅡBの違いについては再三書いてきましたが、もう一度整理し、数ⅡBで必要になる勉強法について触れたいと思います。
高校数学を理論とその上に立つ技術に分けるならば、数ⅠAが理論で数ⅡBが技術です。
数ⅠAで習う数と式、二次関数、論理などが、その後も使い続ける高校数学の基礎的な内容です。
一方、数ⅡBは数ⅠAで学んだ基礎を各分野に応用する話になります。特徴としては三角関数、指数・対数関数、数列、ベクトル、図形と方程式、微分・積分、統計の各分野がかなり独立していて、たとえば三角関数を学んでいなくても数列を学ぶことができるし、数列を学んでいなくても三角関数を学ぶことができるというふうになっています。
それから、数ⅡBに入ると、数ⅠAのときと比べて覚えるべきことが格段に増えるところも両者の大きな違いになっています。
ただ、数ⅡBの方が数ⅠAよりボリュームが大きいので、三角比などの数ⅡB的な内容が数ⅠAに振り分けられているところもあります。
数ⅠAと数ⅡBの特徴について書いてきましたが、入試の中心は数ⅡBです。
技術的なことがしっかりしているかどうかを見れば、その生徒の学習内容の全般が把握できるということです。
ただし、京大・東大では数ⅠAからの出題が増え、整数問題や不等式の証明など、基礎的な部分を掘り下げると本質的な思考力を問う問題になるということです。
基礎は難しいのです。
一応、数ⅢCについても補足しておくと、数ⅢCは数ⅡBの一部のようなものです。まず、微分・積分の分野が非常に広いので、二次関数と三次関数の微分・積分を数ⅡBに残し、一般関数の微分・積分を数Ⅲと呼ぶことになりました。
また、数Cに入っている二次曲線や複素数平面は、かつては数ⅡBに入っていました。要するに、分量を調整しているに過ぎず、数ⅡBと数ⅢCに質的な違いはありません。
さて、数ⅡBに入って、急に成績を落とす生徒が相当数います。
なぜでしょうか?
それは、数ⅠAと数ⅡBで勉強法が変わるからです。数ⅡBが数ⅠAより難しいということではありません。
数ⅠAでは理解しているかどうかが重要だったのに対し、数ⅡBでは覚えていて使えるようになっているかどうかが重要になります。
しかも、数ⅡBで覚えるべきことは非常に多いので、まず、覚えるための努力が必要になります。
当然ながら、覚えていないものは使えません。
仮に、学んだ内容を飲み込んでいたとしても、覚える努力をしてないと、すぐに忘れてしまい、結果として点数を取ることができません。
このような数ⅠAと数ⅡBの違いに対応できない場合、数ⅡBに入って急に成績が落ちるということが起こってしまいます。
しかし、逆に、しっかり覚え切ってしまえば、急に成績が上がることもあり、入試の中心が数ⅡBであることを考えると、ある意味、数ⅡBに入ってからが勝負だと言えます。
数ⅡB以降、急激に成績を上げた生徒の例は
に書きました。

