テニスをしている人の中には、上手いのに試合ではあまり勝てない人がいます。逆に打つのは下手なのに、結構強いという人もいます。
上手いのによく負ける人は心が弱いように見えます。上手くいかない理由をいつも探していて、試合後、「だから負けたんだ」と説明するのです。
試合においては、不測の事態が起こるのは当たり前で、粘り強く対応策を考え、場合によっては自分の得意とするスタイルを崩してでも闘い抜くべきだと思います。
しかし、すぐに負ける人はそれをしません。何か美学のようなものがあって、一つの作戦が機能しなかったら、あっさりと土俵を割るのです。
こう考えると、勝負事一般は何か受験と似ています。
本番で実力を発揮しそうな子がいる一方、大失敗をしそうで、危なっかしい子もいるということです。
勝つ雰囲気を持っている子は精神的に強く、逞しいです。もう少し正確に表現すると、単に強気なだけではなく、いくつもの困難な状況をシュミレートした上で、幾重にも対策を立ててきた裏打ちがあるのです。
受験生たちは、8月の冠模試の結果が返ってきて、いよいよ直前期に入っていきます。
模試の結果が良かったとか悪かったというだけではなく、それを材料に今後の闘い方を詰めていってほしいです。
すなわち、勝つための道を見つけ出し、するべきことを実行してほしいのです。
ここで、8月の冠模試と11月の冠模試の違いを確認しておきます。
11月の冠模試は返却されるのが12月で、何らかの課題が見つかったとしても、その克服に割く時間が潤沢に残されているわけではありません。それに12月ともなると、共通テスト対策に相当の時間が奪われるので、2次試験対策がますます難しくなるのです。
したがって、11月の冠模試は、志望校の受験が本当に可能なのかを判断するために使うという意味合いが強くなります。
それに対して8月の模試の結果は、その後どのように闘えばよいのかの指標になります。
8月と11月では同じ冠模試でも目的が大きく異なるのです。
となると、11月の冠模試では結果を出す、すなわち、合格できるという自信を得ることが重要になってくるので、8月の冠模試の結果が返ってきた今、対策を実行できるのはたったの2カ月弱ということになります。
この2か月間、見つけた課題に必死で取り組むことが大切です。
その中でも特に、理系の諸君は理科に思いっ切り時間を割くことが重要になってきます。
英語や数学が弱い場合は、その弱点克服には時間がかかります。時間をかけて英語・数学を押し上げるよりむしろ、英語・数学では合格最低ラインをクリアすることに目標を切り替えて、理科で勝ちに行くことを目指す方が現実的であることが多いです。
たとえば、京大の英語は基本的に「読め、訳せ」としか要求してこないので対策が立てやすく、5割程度の得点なら、そんなに労力をかけないで達成できます。この5割が合格最低ラインですが、それを6割、7割にするのは簡単なことではありません。
数学も同様、大きく負けないレベルに到達することと、点数が稼げるようになることには大きな差があります。
ところが理科は、2カ月やり込めば劇的に点数を伸ばすことが可能なのです。そして、理科で勝てば、他教科の不足分をカバーできる可能性が高まります。
数学・英語に不安がない場合はもちろん、理科に全面投入しましょう。
結局、理科が勝敗の大きな鍵を握っているということです。
理科の勉強法については4月15日投稿の「京大理科で7割以上の得点をする方法」を参考にしてください。
京大・東大受験において、余裕で合格できる受験生は稀です。合格者でさえ、大概はぎりぎりの闘いの中で、何とか勝つ道を見つけ出し、それを実行して受かっているのです。
これからの時期、ますますプレッシャーは高まっていきますが、頑張ってほしいです。
