楽しく学ぶには

勉強法

 どんな技術にも、それが出てくるまでの物語があります。

 たとえば、隣接3項間漸化式 a(n+2)+pa(n+1)+qa(n)=0 を解くときに x^2+px+q=0 を考えますがなぜでしょうか?

 人間の脳は2つのものの関係を捉えることにより全体を把握しようとします。

 試しに 2+3+6 を計算してみましょう。2+3+6=(2+3)+6=5+6=11 のように計算したはずです。このような簡単な計算でも、2と3と6を一気に足すのは難しいのです。

 この、2つの関係から思考を始める方法を2項演算と言ったりします。

 元に戻って a(n+2)+pa(n+1)+qa(n)=0 は3つの項の関係を表す式であり、このままの形では辛いのです。

 ですから、真ん中の pa(n+1) を2つに分割して、a(n+2), a(n+1) および a(n+1), a(n)で1かたまりを作り、作った2つのかたまりが隣り合う関係になることを目指します。そのために a(n+2) と a(n+1) を結びつける比と a(n+1) と a(n) を結びつける比を同じにします。

 すなわち a(n+2)-αa(n+1)=β{a(n+1)-αa(n)} と変形されればよいと考えます。この目標の式はa(n+2)-(α+β)a(n+1)+αβa(n)=0 と整理することができるので、a(n+2)+pa(n+1)+qa(n)=0 と比較して α+β=-p, αβ=q となる α, β を見つければよいことが分かります。

 つまり、解と係数の関係の逆の話になっているので、x^2+px+q=0 を解けばよいということになるのです。

 以上が隣接3項間漸化式を解くための技術が出てくるまでの物語です。

 どうでしょうか。楽しめましたか?

 結果としてのやり方だけを覚えようとするのは、定期テスト対策ぐらいにはなるかもしれませんが、楽しくないですし、そうして覚えたことはすぐに忘れてしまいます。

 そうではなく、一体誰が、どんなふうにしてこんな上手い方法を思いついたのだろう、と感動しつつ学べば、楽しいはずですし、絶対に忘れるはずがありません。

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